虫垂炎の手術の特長
手術経験豊富な院長と麻酔科医の連携
院長はこれまでに総手術件数1000件以上の手術を担当しており、確かな経験に基づいた安全な治療を提供しています。また、麻酔科医も専門医が担当しており、全身麻酔は神経ブロック注射と組み合わせることで術中の痛みをしっかり抑え、手術後の回復をスムーズにします。
体への負担が少ない腹腔鏡手術
従来の虫垂切除術では、右下腹部を5〜10cmほど切開し、直接虫垂を摘出していました。しかし近年では、より体への負担が少ない腹腔鏡手術が主流となっています。なかでも「単孔式腹腔鏡下虫垂切除術」では、おへその部分にわずかに穴をあけ、そこからカメラや手術器具を挿入して虫垂を摘出します。
この方法では、傷跡はおへその形に紛れて目立ちにくく、切開範囲も最小限に抑えられるため、術後の痛みが軽減されるのが特長です。さらに、回復も早く、日常生活への復帰もスムーズに行えるメリットがあります。
入院不要・日帰りでの手術が可能
虫垂炎の手術は日帰りで対応できるため、入院費用がかからず、生活や仕事への影響も最小限に抑えられます。また、健康保険が適用されるほか、高額療養費制度の利用も可能なため、費用面の負担をできるだけ抑えることができます。費用について不安のある方は、事前の診察時にお気軽にご相談ください。
虫垂炎とは

虫垂炎とは、大腸の始まりに位置する「盲腸」から突き出た「虫垂」と呼ばれる部分に炎症が起きる病気です。かつては「盲腸」と俗称されていましたが、炎症の主体が虫垂であることから、現在では「急性虫垂炎」と表現するのが一般的となっています。
この疾患は4歳以上の小児から成人にかけて発症しやすく、特に10〜20代の若年層に多く見られます。なかでも若い男性に発症率が高いとされています。虫垂炎の明確な原因はまだ解明されていませんが、虫垂の入口が便などで閉塞されることや、腸内の細菌が感染を引き起こすことが、発症要因として考えられています。
これってもしかして虫垂炎?
虫垂炎の初期には、みぞおちやおへその周囲など、お腹の中心付近に鈍い痛みや張ったような不快感があらわれるのが一般的です。この段階では、痛みの場所がはっきりせず、お腹全体に違和感を覚えることが多くあります。その後、吐き気や食欲不振などの消化器症状を伴いながら、徐々に痛みの部位が右下腹部へと移動していきます。時間の経過とともに痛みは強くなり、鋭い痛みに変わっていくのが特徴です。
虫垂炎を放置するとどうなる?
初期症状の段階で対処せず、痛みを我慢して放置してしまうと、炎症がさらに進行し、発熱が起きるようになります。また、右下腹部を押した後に手を離すと強い痛みが生じる「反跳痛(はんちょうつう)」が起こるのも特徴です。さらに重症化すると、虫垂に穴が開いてしまう(穿孔)ことがあり、内部の細菌が腹腔内に広がることで腹膜炎を引き起こす危険性もあります。咳や歩行でお腹の痛みが悪化するような場合には、腹膜炎が疑われる状態ですので、速やかに医療機関へご相談ください。
虫垂炎の検査・診断
虫垂炎の診断は、問診・視診・触診に加え、血液検査や腹部の超音波検査、CT検査などを組み合わせて行います。血液検査では白血球数や炎症反応の値を確認し、腹部超音波では虫垂の腫れや周囲の状態を観察します。さらに、必要に応じてCT検査を実施し、より詳細な画像で診断いたします。(CT検査が必要な場合には、別の医療機関を紹介いたします。)
他の病気との鑑別
なお、虫垂炎と似た症状を呈する疾患も複数存在するため、鑑別します。
- 大腸憩室炎
- ウイルス性回腸末端炎
- 女性の場合、骨盤腹膜炎や右卵巣の炎症・捻転、子宮外妊娠
など
虫垂炎の治療・日帰り手術
軽症であれば、抗生物質による薬物療法で炎症の改善を図りますが、効果が得られない場合や症状が悪化する場合には手術が必要になります。
特に、虫垂の腫れが著しい、壁が薄くなっている、糞石(便の塊)が確認される場合や、穿孔による腹膜炎・膿瘍形成が生じている場合には、速やかな手術が勧められます。また、一度症状が落ち着いた後に短期間で再発をくり返すケースでも、再発防止のため手術が選択されることがあります。手術の適応は、診察所見、血液検査、超音波やCTなどの検査から総合的に判断されます。
最近では抗生剤で炎症を抑えて、1ヶ月程度以上時間経ったところで、待機的手術を行います。待機的手術においては体の負担も少ないので、日帰り手術に向いています。
虫垂炎の手術の方法
手術の方法は、低侵襲の腹腔鏡手術が標準治療(☆)として広く行われています。腹部に3箇所、直径5mm〜1cm程度の小さな穴を開け、そこからカメラや専用器具を挿入して虫垂を摘出します。全身麻酔下で行い、二酸化炭素ガスでお腹をふくらませ視野を確保したうえで、モニターを見ながら慎重に手術を進めます。摘出した虫垂はそのまま小さな創から取り出します。
この方法は、傷が小さく術後の痛みが軽減されるほか、回復が早く、入院期間の短縮や傷跡が目立ちにくいといった利点があります。一方で、腹腔鏡手術は技術的な習熟が求められるため、執刀医の経験も成功のカギとなります。当院では、この腹腔鏡手術の経験が豊富な院長が手術を担当しておりますので、ご安心ください。
当院の虫垂炎手術の特長
☆当院の手術の特長は、日帰り手術で痛みや傷を少なくしより負担を少なくするのが特徴ですので、傷は1箇所の単孔式腹腔鏡下虫垂切除術を施行しております。虫垂の状態を確認し場合によって2箇所目は2mmの極めて小さな傷の「単孔式+1ポート」で行う場合もあります。
炎症が強い場合は定型的な3箇所での腹腔鏡虫垂切除を選択することもございます。症例によってオーダーメイドに術式を決めており、不必要な傷はつけないことをこだわって行っております。
虫垂炎の手術後の注意点
虫垂炎の手術後は体調の回復を最優先に、無理をせず穏やかな生活を心がけましょう。特に、食事・運動・仕事復帰に関しては、医師の指示をしっかり守ることが大切です。
虫垂炎手術後の食事について
はじめのうちは消化の良い柔らかいものを中心に摂るようにしましょう。脂っこい料理や香辛料、アルコール、炭酸飲料などは腸への刺激が強いため、少なくとも術後1ヶ月は控えることが推奨されます。食物繊維は便通の改善に有効ですが、過剰に摂取するとガスが溜まりやすいため、少量から様子を見て徐々に増やしていきましょう。
虫垂炎手術後の運動について
軽い散歩であれば手術後でも問題ありませんが、腹部に力のかかる運動や重い物を持つ動作は、創部の負担や痛みにつながることがあるため、一般的には1ヶ月程度の制限が必要です。
虫垂炎手術後の仕事について
仕事復帰の時期も、体調や仕事内容によって異なります。デスクワークなら1〜2週間で再開できることが多いですが、体を使う仕事の場合は1ヶ月以上の休養が必要となることもあります。いずれも自己判断は避け、術後の診察で医師と相談した上で再開するようにしましょう。
虫垂炎の日帰り手術の費用
虫垂炎の手術は保険が適用されるため、施設間で大きな差はありません。ただし、負担割合や麻酔方法によって患者様ごとに費用は異なります。あくまで目安として参考にしてください。
| 1割負担 | 3割負担 | |
|---|---|---|
| 腹腔鏡下手術 | 約28,000円 | 約84,000円 |