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胆石を放っておくとどうなる Untreated Gallstones

胆石は放っておいても大丈夫?

胆石症は、多くの場合は自覚症状がなく、健康診断や人間ドックなどの画像検査で偶然に見つかることが少なくありません。しかし、全体の約3割程度の方には症状が出現するとされており、状況によっては治療が必要となります。

腹痛(胆石発作)

胆石による最も代表的な症状が、食後(特に脂っこい食事の後)に起こる鋭い腹痛です。痛みの部位はみぞおちや右側の肋骨の下あたりで、しばしば右肩や背中にまで広がる「放散痛」を伴います。

皮膚や目が黄色くなる(黄疸)

胆石が胆管に詰まって胆汁の流れを妨げると、胆汁が血液中に逆流し、皮膚や白目が黄色く変色する「閉塞性黄疸」を引き起こすことがあります。黄疸があらわれると、皮膚のかゆみや濃い色の尿(紅茶・コーラ様)などの症状を伴うこともあります。

発熱・寒気

胆石が胆のうや胆管の出口を塞ぐと、胆汁のうっ滞により胆のう炎・胆管炎といった感染性の炎症が起こり、発熱・悪寒・腹痛などが生じることがあります。

無症状の胆石もありますが、石が動いたり詰まったりすると急に症状があらわれることがあります。急な右上腹部の強い痛み、発熱、黄疸などが出た場合は、早めにご相談ください。

胆石は自然になくなる?

胆石は自然になくなる?

小さな胆石の場合、症状が出ないまま自然に体外へ排出されることもあります。ただし、ある程度の大きさになると胆道に引っかかって傷を付けたり、完全に詰まらせることがあり、そうなると炎症や感染が引き起こされます。

特に、細菌感染を伴う胆管閉塞が起きると、強い腹痛・黄疸・発熱・嘔吐といった全身症状が急速に悪化し、命に関わる「急性細菌性胆管炎」となるリスクがあるため、決して軽視できません。

胆石を手術しないで治す方法は?

胆石の治療には、手術以外の選択肢も存在しますが、明らかな症状がある場合は手術が第一選択とされています。また、胆石だけを取り除いても再発することが多いため、通常は胆のうごと摘出する手術(胆のう摘出術)が行われます。

溶解療法

胆石を溶かす作用のある薬剤を服用する方法です。主にコレステロール性の小さな結石に対して使用され、痛みなどの症状が軽度な場合に限って選択されることがあります。ただし、胆石が溶ける割合は約2割に留まり、再発率も高いため、限定的な適応となっています。

体外衝撃波粉砕療法(ESWL)

体外から衝撃波を照射して結石を細かく砕く治療法ですが、粉砕された胆石が胆道に流れていく過程で、胆のう炎・胆管炎・膵炎などの合併症が起こるリスクがあります。また、再発率も1年で約20%、5年で約40%と高く、現在ではこの方法はほとんど用いられなくなっています。

胆石があると言われたら

胆石は、肥満や運動不足、脂っこい食事、朝食抜きなどの生活習慣がある方にできやすいとされています。

特に「4つのF」に当てはまる方は注意が必要です。

  • 40代以上(Forty)
  • 肥満(Fatty)
  • 女性(Female)
  • 多産婦(Fecund)

で、血中コレステロールや女性ホルモンの影響により、胆石ができやすくなることがあります。

胆石をお持ちの方は、脂肪分の多い食事に注意しましょう。揚げ物や脂身の多い肉、バターや生クリーム、チーズなどは胆のうを刺激し、痛みや発作を引き起こすことがあります。一方、オリーブオイルや青魚など良質な脂は、適量であれば胆汁の流れを助けるため、完全に油を避ける必要はありません。

また、食べ方も大切です。一度にたくさん食べる、早食い、食事時間が不規則、夜遅くの食事は胆のうに負担をかけ、症状を起こしやすくします。少量ずつ、ゆっくりよく噛んで食べる習慣を心がけることで、発作の予防につながります。

当院では、必要に応じて「胆石の日帰り手術」にも対応しており、体への負担を最小限にして治療を受けていただけます。生活習慣を見直すことで、胆石の症状をやわらげ、再発予防にもつなげることができます。不安な状態をそのままにせずに、一度当院までご相談ください。